第1回森のようちえん指導者養成講座
Posted on 10/13/2009 at 11:44:45 AM
ネイチャーセンター 内田幸一
第1回森のようちえん指導者養成講座が10月9日から11日の日程で開かれました。
今回の講座開催地は長野県の飯綱高原、私の本拠地で開催させていただきましたが、遠くは熊本県、福岡県、鳥取県からの参加がありました。定員15名の募集に対して20名の参加者を数えましたことも、これは驚くべきことかと思います。森のようちえんの活動がますます全国で展開されていることを実感しましたし、関心の強さに敬服する思いでした。そうした参加者を迎え入れる講師役の私としても、参加者の方々の期待に応えられるよう講座の内容の充実を図るべく準備をいたしました。
今回の講座は森のようちえんの実際の活動計画をどのように組むのか、私が「子どもの森幼児教室」として20年にわたり積み上げてきたものを紹介しながら、参加者それぞれの方が自分達の現場に持ち帰った際に活用出来る様、保育目標や個々の活動がどのような関係で位置づけられているのかに重点を置き説明させていただきました。
加えて、「保育資源」という私独自の考え方についても披露させていただきました。一般的な幼児教育の世界では「保育資源」という言葉は使われていませんが、自然の中に積極的に出て行く「森のようちえん」には大変うまく合致するものであり、「森のようちえん」の保育活動を充実させることが出来ます。「保育資源」について詳しく知りたい方は是非、第5回森のようちえん全国交流フォーラムin愛知の私の分科会にご参加下さい。
森のようちえんの活動が全国的な広がりを見せ、そこには幼児が自然の中で相当の時間過ごし年間を通じた活動を行なっているという共通点があります。自然の中での遊びや保育活動として行なわれる様々な体験的な活動は、幼い子どもたちの成長に大きな影響をもたらします。子ども達は生き生きした表情を見せますし、「森のようちえん」が大好きで積極的に参加し、その時代を充実したものとしています。しかし、就学に際して不安を抱く保護者が多いことも良く聞かれることです。小学校の入学時にこれまで自由にノビノビとした時間を過ごした子ども達が、教室で多くの時間を過ごす小学校の生活にうまく適応出来るだろうかという心配です。
今回の指導者養成講座の中でもそうした保護者にどう応えていくのか質問が出されました。これまで400人以上の卒園生を送り出している私としては小学校へ進む段階で学校への不適応を心配した事はありません。私達のところの卒園生は一度に20名ほどが卒園し、10以上の小学校に入学します。ですからクラスには自分一人ということがほとんどです。友達のいないクラスでの学校生活がスタートします。
自然の中での様々な体験や友達との間で沢山のやり取りをしてきた子ども達ですし、保育者をはじめ多くの保護者などの大人ともコミュニケーションをとり人を信頼している子ども達です。学校生活の中での事は新鮮な体験として興味一杯に取組みます。そして行動力や発言力、協調性や協力することについては得意ですから学校生活の様々な場面でその能力を発揮します。教師に対して物怖じすることも無く、子どもらしい明るい態度と言葉で応対する様子は教師が最も期待する子どもの姿と言えるかもしれません。こうした力を身につけた子ども達ですから小学校入学時にたとえ一人であっても、かえって自分らしさを発揮し新しい環境に順応していくのでしょう。学習に対する準備が無くてもこれも新鮮な体験として子ども達は勉強をとらえます。気持ちやこれまでの体験を充実させて来た子にとっては学校での勉強も新鮮で興味深いものになることでしょう。
子どもとしてのバランスが取れた成長、これは自分らしさを認められ気持ちが充足し、人との関係を好み様々な体験や遊びを行なうことで育まれるのだと思います。幼児期をそうした中で過ごすことが出来れば、小学校に入学するための準備は万全と言えるのではないでしょうか。「森のようちえん」ではそうした子どもの成長を保障しようと願って、多くの人達が活動を行なっているのだと思います。
現代の子どもの育ちについて様々な不安を感じる一方でそうしたものを解消しようと具体的な活動としての「森のようちえん」が全国各地で行なわれるようになっています。まだ活動を始めたばかりの所が多いかと思います。実施者としての戸惑いや疑問、不安はあることでしょう。私も暗中模索の中でたくさんの失敗をして来ました。そうした中で分ってきたことが幾つかあります。私と同じような失敗をすることが無い様、少しでも私が得て来たことをお伝えできればと願っています。
自然の中で幼い子達と過ごし共に成長しながら、一人ひとりの子どもの成長をお母さんお父さん達と共有できる素晴らしい仕事です。どうぞ「森のようちえん」を目指す皆さん一緒に歩んで行きましょう。
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