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森のようちえんの様々なスタイル

Posted on 8/23/2010 at 10:01:32 AM

野村直子

今年度から、フリーランスで自然学校や保育園、青少年施設などで“森のようちえん”に関わるようになり、その中で様々なスタイルや取り組みによって、違った子ども達の様子を見る事が出来ました。

“森のようちえん”スタイルの保育園、めーぷる保育園(横浜市)
この園は、毎日のように園の近くにある緑道や公園でたっぷり遊びます。季節ごとの自然を子ども達は肌で感じ取って遊びます。
桑の実がなれば、木によじ登り、ゆらして、どうにかして実を採って食べ、ザリガニがいればザリガニ釣りに夢中になり、トンボが増えれば、トンボを追いかける…子ども達の興味はつきません。
子ども達は自然の中で、その子なりの小さなチャレンジをします。一人で登れないくらい急な土手を友だちに助けてもらいながら登ったり、初めは触ることもできなかったザリガニを掴んでみたり。一度出来るようになると、今度は自分が助ける立場になり、次のチャレンジへと移っていきます。
毎日行けるフィールドで、毎日すこしずつ小さなチャレンジをして、少しずついろんな事が出来るようになっていく…そんな姿が見られるのは、保育園としての“森のようちえん”の良さですね。



幼稚園が終わった後、2時間だけの“森のようちえん”、黒川青少年野外活動センター森のようちえん事業“のあそびくらぶ”(川崎市)
隔週水曜日14時~16時の2時間だけのこの活動。子ども達は、近隣の幼稚園・保育園に通い、“のあそびくらぶ”の日は幼稚園が終わると急いでセンターに集まって来ます。
センター内には小さな里山があり、その豊かなフィールドで、子ども達がしたい事を自分たちで考えながら遊びます。2時間しかないという制限は「いっぱいあそばなくちゃ!」という意識を生むのかもしれません。やりたい事全部やるぞといったような気迫さえ感じる事もあります。
常連の子ども達は、「今日はひみつ基地つくる!」などと遊びを決めて来る子もいます。初めて参加する子は、友だちの遊びを眺めたり、一緒に遊んでみたりするうちに、自分の好きな遊びを見つけます。回を重ねるうちに子ども達の遊びは、発展していき、前回の続きをして遊ぶ子、さらに違う遊びを探す子など、子ども達の創造力は広がります。
習い事のような形でのこの“森のようちえん”では、「ここだからできる、やってもいい」というダイナミックな活動が思いきりできる場となっています。


夏休みの幼児向け自然体験プログラム“川のようちえん”、おにし青少年野外活動センター(群馬県、藤岡市)
「森じゃなくてもいいのではないか?」ということで、群馬県の三波川というきれいな沢で、“川のようちえん”を行いました。この活動は、本格的な川のプログラムで、スタッフは川の活動の専門家。国内外での経験を元に、専門的な知識を持って、行っています。
子ども達は、普段あまり着る機会のないウェットスーツとライフジャケットを身につけて、大きな岩や滑りやすい石の多い川を歩いて行きます。時には、流されそうな流れの中を踏ん張って歩き、足がつかないところを泳いでいかなければならないような所も通り、子ども達にとっては、大きなチャレンジでした。
「茶色い石は滑るからね」という話をしっかりと理解し、自分で滑らないところを探しながら、転ばないように自分の力で歩き、初めは川に浮かんで流される事も恐る恐るだったのが、だんだん楽しめるようになり、滑り台のような岩の隙間を流れるチャレンジができるようになった子ども達は、1日が終わった後の顔つきが変わる程でした。
「4歳では難しいのではないか?」「この子には無理なのではないか?」と言うのは大人の解釈で、どんな子どもにもチャレンジをする場を与え、それを見守って、待ってあげることで、子ども達の可能性は広がる事を目の当たりにしたのがこの活動でした。
このようなインパクトのある体験活動で、子ども達の自信を引き出し、何でも自分でやっていけるという事を体験し、普段と違う子ども達の姿を引き出す場となります。それと同時に、大人の心配や優しさからの手助けが、そういった子ども達のチャレンジの妨げになる事も感じました。

日本には、こうした様々なスタイルの“森のようちえん”があり、それぞれの良さや志向の違いがあります。また、それに関わる大人の経験知や立ち位置でも違いが生まれます。
大人がどんな事を子ども達にチャレンジさせるのか、どうサポートするのか、リーダーになって遊びを広げて行くのか、ひたすら見守り・待つのか、その関わりの違いで活動が変わってきます。
どんなスタイルにも言える事は、自然の中での体験は、子ども達に様々な感覚、運動、刺激を与えます。それが、子ども達にどんな良い影響を与えるかは、“森のようちえん”に関わるみなさんは良くご存じだと思います。
 どんなスタイルであれ、たくさんの子ども達にたくさんの良い体験してもらいたいと心より願っています。

※写真は、各団体より借りたものです。くれぐれもコピー、転写しないようにお願いいたします。

Posted on 月曜日, 8 月 23rd, 2010 at 10:01 AM In 森のようちえん