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ドイツ森よう便り「インスパイア」

Posted on 11/14/2011 at 7:25:33 PM

ドイツ森よう便り「インスパイア」

森ようツナギスト ゲッベルみどり


モンテッソーリ教育と結びつく「ウンターメンチング森の幼稚園」


前回は、私が企画プロデュースしている『森の幼稚園インターンシッププログラム』に参加された日本人実習生第一期生が、現在正規スタッフとして勤務されている、「ガウティング森の幼稚園」をご紹介しました。 このことは、優秀な日本人の幼稚園の先生が、ドイツの森の幼稚園に認められたことを立証しています。情熱にあふれ志が高い日本人女性をドイツの森の幼稚園に実習生として派遣する仕事は、私の誇りであり、意義を感じています。今後も皆さまの夢のお手伝いをさせて頂ければ嬉しく思います。

ドイツ全国では現在、700以上の森の幼稚園が存在すると言われています。統計によりますと、ドイツ全国の幼稚園数は、2002年は27200。2011年現在は、35000くらいではないかと想像しています。 そのため、森の幼稚園の認知度は、ドイツ全国ではそれほど高くありません。むしろ、シュタイナーやモンテッソーリの方が、皆さんに知られているという感じです。

ドイツの森の幼稚園は、一般的に親主導で運営しているNPOになります。ある一定の条件を満たせば、自治体から補助金の恩恵を受けて認可型森の幼稚園に生まれ変わります。1993年にフレンスブルクでドイツで初めて国から認可を受けた森の幼稚園が誕生しました。

今回ご紹介させて頂く、「ウンターメンチング森の幼稚園」の母体は親主体のNPOで、正式名称は「Waldleben e.V.(非営利団体「森の生活」)」。 ミュンヘン市から認可されている森の幼稚園です。日本のように「自主保育型森の幼稚園」が前身だった森の幼稚園もドイツには存在します。例えば、村には他に幼稚園がなくて、先生が森のプレイグループとして、週に数回の保育を始めたところ、毎日保育を行う森の幼稚園に発展していったというケースです。日本との違いの一つとして、ドイツでは保護者が教育者の資格を持つ先生を採用しますので、母親が常時先生の代行もするという自主保育型はないと考えた方がよいでしょう(ただし、ドイツでも先生が病気や怪我や休暇などの理由で不在のときは、保護者が代行する場合があります)。
                               
第二期生が実習した「ウンターメンチング森の幼稚園」の活動場所は、ミュンヘンの北西部にある森「アンガーローエ」。バウバーゲン(コンテナタイプの園舎)は住宅地の中にあります。子供たちはトロッコを引っ張って、毎日森に出かけます。バウバーゲンから森までの距離は片道、幼稚園児の足で20分030分くらいです。

アンガーローエは、森の幼稚園には大変人気のスポットで、森の中では必ずと言ってよいほど、他の森の幼稚園の園児たちに遭遇します。私が興味深いと思っているのは、住宅地に隣接している場所なのに、森に一歩足を踏み入れるだけで、まるで見えない壁に覆われたかのように自然の優美さと静寂さを体感できることです。だからこそ、子供たちは毎日森に行きたいと思うのかもしれません。

NPO「森の生活」は、2歳児のための保育園も運営していて、スタッフの合計数は5名(幼稚園担当の先生が2名、保育園担当の先生が2名、実習生が1名というスタイル)。ただし、第二期生がいたときは実習生が2名いました。園児数は18名。斬新と思ったのは、モンテッソーリ教育者の資格を持つ幼稚園教諭がいるので、バウバーゲンの中には至るところにモンテッソーリ教具が置かれていることです。例えば、円柱と秤のセット、つむぎ棒、文字の箱、はめこみ図形など。数、言葉、運動能力を高めるために取り入れられているそうです。嵐のときは、森に立ち入ることは危険なので、子供たちは一日中バウバーゲンの中で過ごすことがあります。そんな日は、これらのモンテッソーリ教具が大活躍して、子供たちは遊びながら勉強するそうです。

森の幼稚園は、「森」にとらわれることなく、モンテッソーリ教育やシュタイナー教育など、良いと思ったものを取り入れられるという利点があるということになりますね!それがまた森の幼稚園の魅力ですね。

ウンターメンチング森の幼稚園

今回の写真は、子供たちが横たわっている幹の上で行進しているところです。幹がお芝居のステージで、子供たちは歌いながらお芝居の一幕を演じています。そんな即興劇をするためには、お友達の協力が必要不可欠であり、子供たちは提案したり妥協したり討論したりしながら、チームワークを学ぶのだと思います。
最後に、ウンターメンチング森の幼稚園のコンセプトの抜粋をご案内します。

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自由と境界線
境界線は人生の一部です。コミュニティの中では、たくさんの自由が許されています。しかし、正確で明確にコミュニケーションしなければならない境界線が存在します。制限には痛みを伴います。ですが、拒否を意味しているわけではありません。保育者は、首尾一貫した愛情を注いで制限が守られるようにしなければなりません。決定的に重要なことは、保育者は反抗する子供たちにとって、彼らを受け入れられる人物であり続けることです。教育と子供たちの成長を見守ることは、子供たちが失望なく大人になることを可能にしてあげるという意味ではありません。また、子供たちが泣かないように教育することが目的になってもいけません。境界線は子供が痛みやフラストレーションや失望を我慢することを学ぶためのチャンスでもあるのです。子供たちは、私たちの社会や文化に存在する制限を学ぶと同時に、成長して発見して自分の力を外に示す能力を高めなければなりません。境界線があるからこそ見通しが利く環境は、子供たちに自由に動くために最低限必要な勇気を与えます。
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私はこの「自由と境界線」こそが、森の幼稚園の保育者が子供たちに教えるべき最重要な教育理念なのではないかと思っています。境界線の存在があるからこそ、人は真の自由を獲得できるのだと思うからです。
今回のコラムはいかがでしたでしょうか。ご意見やご感想等を頂けましたら、とても嬉しく思います(メールアドレスはmidori@japanication.de)。

注意: 掲載されている写真の著作権はJapanication Midori Goebbelに帰属します。


地球と地域の未来をつくる【+ESDプロジェクト】のご紹介

Posted on 10/6/2011 at 5:37:23 PM


 地球と地域の未来をつくる【+ESDプロジェクト】のご紹介


環境省では、「国連持続可能な開発のための教育の10年(ESDの10年)」の後半5年において、国内での取組を更に発展させるため、ESDを推進する多くの様々な主体と連携しESD活動の見える化・つながる化を図る「+ESDプロジェクト」を実施しています。
本プロジェクトによって全国のESD活動を盛り上げ、2014年に日本で開催されるESDの10年最終年会合においてその成果を世界に発信します。

<+ESDプロジェクトについて>
各地域において実践されているESDの趣旨に合致する活動を掘り起こし、これらの活動を登録いただくことでESD活動をデータベース化し、ウェブサイトにおいて発信するものです。
ウェブサイトでは、ESD活動や活動支援事業などをデータベースより、自然体験や地域活性化、国際協力といった「分野別」または「地域別」等に検索・閲覧することができます。

★+ESDプロジェクトは、2011年より本格スタートしています。
 公式サイトはこちらです。
  ↓
 http://www.p-esd.go.jp/


ESDにかかる活動や支援事業が検索できるほか、
皆さまのESDにかかる活動等のご登録ができますので、ぜひ一度のぞいてみてください!
活動をご登録いただければ、本ウェブサイトを通して社会に情報発信ができますし、さまざまな活動団体とつながる可能性も広がります。
このウェブサイトを皆さまの活動のサポートツールとしてどうぞお使いください。


【お問合せ先:+ESDプロジェクト事務局】
認定NPO法人 持続可能な開発のための教育の10年推進会議(ESD-J)
TEL:03-3797-7227  FAX:03-6277-7554
E-mail:info@p-esd.go.jp  担当:長澤


韓国の森幼稚園の国際セミナー

Posted on 10/3/2011 at 7:05:34 PM

2008年森のようちえん全国交流フォーラムin長野開催から、毎年フォーラムに参加してくださっている韓国のHee-Jung Changさんからメールが届きました。

Dear
韓国の森幼稚園の国際セミナーの開催をお知らせいたします。
社団法人NALMANNAUNSUP(意味:森の中で、自分の出会い)は、2009年以来、日本、ドイ ツ、スイスなどで講演者を招待してセミナーを開催しています。

昨年はUCHDA KOICHI先生を招待し、今年はAIKAWA AKIKO先生を招待しています。

10月26-30日、日本の森の幼稚園全国交流フォーラムに出席するために日本に行きます。
よろしくお願いします。

Hee-Jung Chang


ドイツ森よう便り「インスパイア」

Posted on 9/23/2011 at 6:46:00 PM

ドイツ森よう便り「インスパイア」

森ようツナギスト ゲッベルみどり

深い森の中にあるガウティング森の幼稚園


はじめまして。私、ドイツのミュンヘン在住の森ようツナギストこと、ゲッベルみどりと申します。「森ようツナギストって何ですか?」という声が聞こえてきそうなので、まずは簡単に私の自己紹介です。ドイツ滞在歴18年半、今年43歳になるワーキングマザーです。アニメおたくのドイツ人夫45歳と、大阪弁なまりの日本語とバイエルン弁なまりのドイツ語を話す娘9歳との三人家族です。ドイツ企業で中間管理職の会社員時代を経て、現在はフリーで仲介業やアプリのQA業を営んでおります。昨春、日本人の幼稚園の先生や保育士さんに森の幼稚園の実習先や視察先のコーディネート、つまり森の幼稚園と人をつなぐお仕事を始めました。だから私は「森ようツナギスト」なんです。

今までに何度も、そして幾つものミュンヘンの森の幼稚園に足を運んでおりまして、実習生や視察のお客様と共に、森の幼稚園の魅力を存分に味わってきました。森の幼稚園の魅力はたくさんありすぎて、一言では収まらないのですが、あえてキーワードとして挙げるならば、「自然との共存」、「自発性」、「五感への刺激」の3つに尽きると思います。

●自然との共存: 子供たちは、毎日自然の中で過ごしますので、ありのままの自然を受け止めることが無意識に定着していきます。大人が言葉で、「自然を大切にしましょう」と言わなくても、森の幼稚園での日々の活動から、理念が身体に染み通っていくのです。

●自発性: 子供たちは、日々森の中にいるので、境界線を体験的に知らなければなりません。例えば、チームワークが必要になる場面に遭遇したとき、どのような行動を取らなければならないのか。そんなとき、発言しなければ、自分が望んでいることをお友達に知らせることができません。必然的に自発性が備わっていく土台ができていきます。

●五感への刺激: 子供たちは、森や自然を見て聞いて臭って感じて味わうことから、知覚を活性化させることができます。私がなぜこんなにも、「また森の幼稚園に行きたい!!」って思うのか。それは、この五感への刺激があるからなんです。このことから、私の連載コラムのタイトルを「インスパイア」にさせて頂きました。つまり、森と自然は「(思想や感情を)吹き込む源」なのです。

ガウティング森の幼稚園

さて、今回のコラムのタイトルである「深い森の中にあるガウティング森の幼稚園」について触れたいと思います。ガウティング森の幼稚園は、ミュンヘン西南部に位置し、2010年3月に私が人生で初めて訪れた森の幼稚園でもあります。雪深く、犬がいて、トナカイの毛皮が地面に敷かれ、温かそうな焚き火があります。丸太椅子に座っている子供たちや、絵本を見ている子供たちを先生が優しく見守っています。 バウバーゲン(コンテナタイプの園舎)のすぐ側で、談笑する園児のお父さんたちもいます。この写真を見ると、まるで中世の世界に入ったような初印象の記憶がいつでも蘇ってきます。

ある一人の幼稚園児のお母さんの言葉がとても素敵でした。

「私の長男も森の幼稚園に行ってました。彼は空を見るだけで、お天気の動きがわかるようになったんですよ。きっと森の幼稚園にいたときに、空を毎日観察していたからなんでしょうね~」。

チロル出身で20年以上森の幼稚園で働くベテラン先生のお話も素敵でした。

「幼稚園時代は一番感性が豊かな時期であり、そのみずみずしい感性を森の幼稚園で磨くべきなのです。シンプルで何もない環境だからこそ、無駄なものは一切なく、自然の中で子供たちは体を使って五感も使って自発的に遊びながら学ぶことができるのです。これこそなにものにも代えられない教育の姿でもあります。例えば、私が落ち葉をホウキで集めていると、子供たちが集まってきて私を手伝ってくれます。手伝うことで、労働が楽しいことを学ぶのです。小学校に入ってからでは遅いのです」

これから定期的に、私が集めたドイツの森の幼稚園のエピソードを一枚の写真と共にお届けいたします。ご意見やご感想等を頂けましたらとても嬉しく思います(メールアドレスはmidori@japanication.de)。

プロフィール
ゲッペルみどりゲッベルみどり
1993年よりドイツのミュンヘン在住。愛夫と愛娘との三人家族。2009年12月よりフリーの仲介業とアプリのQA業を営む。趣味はコーラスとピアノとジョギングとテニス。
会社名: japanication midori goebbel
メールアドレス: midori@japanication.de
会社のウェブアドレス: http://www.japanication.de
運営ブログ: 中途半端でも大丈夫 ~ドイツで働くワーキングマザーの仕事人生論~  
http://miamama.exblog.jp/

福島 青空幼児園たけの子 辺見妙子さんより

Posted on 3/26/2011 at 3:14:46 PM

初めまして。
青空幼児園たけの子の辺見妙子といいます。

この度、小西さんより御紹介いただき、森のようちえん全国ネットワークにわたしの文章を御紹介いただけるとのこと、感謝いたします。

今、何を伝えるべきなのか・・・、大切なことはなんなのか、確かなことはわかりませんが、わたしが感じている身近な福島をお伝えできたらと思っています。

まず第一に、先ほど小西さんにもお話ししましたが、ラジオ福島のHPよりUSTREAMを通じて、リアルタイムでラジオ福島の放送が全国で、世界で聞けるということをお伝えしたいです。

http://www.ustream.tv/channel/rfc-radio?lang=ja_JP

全国放送のTVでは伝わらない、福島県民の生の声を聴くことができます。わたしはずっとラジオ放送を聴いていますが、以前とくらべて少しずつではありますが、前に進んでいるように思います。しかし、地区によって温度差が広がっているのも事実です。

中通りのわたし達の住む福島市は電気・ガス・水道がほぼ復帰し、ガソリン不足物資不足はあるものの、人々の生活は除々に取り戻されつつあります。しかし、浜通り地方は時間が止まったままです。それは原発の危険がいまだ続いているからに他ありません。宮城県ではすでに仮設住宅の建築が始まっているというのに、福島県の復興の先行きが見えてこないのは、帰れる家があるにもかかわらず、避難せざるを得ない人々が多数いるからです。

放射能についての風評被害も広まっています。

ぜひ一人でも多くの方が福島における放射線による健康リスクについて正しい認識を持っていただきたいと切に願います。こちらも、USTREAMで常時福島で行われた長崎大学大学院の山下先生と高村先生の講演会を聴くことができますので、
ぜひお聴きください。

「放射線と私たちの健康との関係」講演会パート1
http://www.ustream.tv/recorded/13474809
「放射線と私たちの健康との関係」講演会パート2
http://www.ustream.tv/recorded/13475524

もうひとつ、福島では復興を信じ人々が支えあっている、ということをお伝えしたいです。

aveという福島生まれ、福島育ちのミュージシャンがいるのですが、「福の歌~頑張っぺ!Ver.」は本当に元気が出ます。わたし達福島県人の応援ソングです。

http://www.youtube.com/watch?v=M_U1WB7fq7o&feature=related

そして、この歌詞にあるように、誰かのせいにすればたやすいことを自分のせいにしてわたしも立ち上がろうと思います。

わたしは青空幼児園を夢見、2010年4月にこの福島市にたけの子を立ち上げました。当初園児ふたりからの出発でした。そして、昨年11月には5人になり、3年目の今年の春は8人からのスタートのはずでした。しかし、現在その8人のうち7人までが県外に避難しています。

この現実に打ちのめされそうになり、原発に対してはっきりとした意思表示をしなかった自分が悔やまれます。

しかし、わたしはここであきらめない、と決めました。

雨や雪に対する不安はありますが、もしも、野外保育の大切さをあきらめたら、自然を愛する福島を愛する子ども達は育ちません。子ども達に将来を託したいと思うならば、たけの子は続けていかなくては、いや、続けて行きたい!と心から
そう思っています。

昨日今日とうちのゴールデンレトリバーのベスター(オス)に活躍してもらい、避難所(主に原町:つまり原発の避難者)の子ども達とお外で思いっきり遊んできました。

外をかけまわる子ども達は実に生き生きとしていました。子どもが元気であることが、大人を元気にするとわたしは信じています。

昨日一緒に遊んだ子どもがぽつんと「体育館ばっかり」と言っていました。

福島には“子どもの夢を育む施設「こむこむ」”があります。でも閉館中です。

なぜ? 今必要なのは子ども達が安全に思いっきり遊べる場所です。避難所にいる子どもも、自宅にいる子どもも思いっきり遊べるところが必要なのです。

どうしてこういうことが行政には伝わらないのでしょうね・・・。

こうして、皆さんに思いを発信できる機会に心から感謝しています。今にして思えば不思議なご縁で小西さんと出会い、清里へ福島の方々を避難させていただくお手伝いのいくばくかをさせていただくことになりました。

全国で、世界で、応援してくださる方々がいることを心に感じ胸があつくなります。

原発は確かに今回多大な被害を与えていますが、これ以上被害が広がらないように昼夜を問わず、命がけで働いてくださっている方もいます。限界被爆線量を100ミリシーベルトから250ミリシーベルトに引き上げたのは彼ら自身であったことを知って心が震えました。しかし、命をかけさせてはいけなかったと思います。

これから先4月から、迷いながらも今までと同じ様に外遊び中心の保育を続けていこうと思っています。それが、子ども達のたくましさを形つくり、ちょっとやそっとの災害には負けない心と身体を作ることを信じて。






森のようちえん全国フォーラム

Posted on 12/20/2010 at 11:00:53 AM

NPO法人国際自然大学校 藁谷久雄

森のようちえん全国ネットワークの事務局長をしています。藁谷です。
最近、1週間に1,2件森のようちえんについての新聞社やテレビ局などから取材が事務局にきます。質問の内容のトップは日本に森のようちえんはいくつあるのか?認可の森のようちえんはありますか?と言う問が多いです。残念ながらネットワーク事務局も含めてその辺りの実態調査は行われていないので、わからないのが現状です。その他色々な質問に答えて30分ぐらいはお話します。

今回は第6回目の森のようちえん全国フォーラムのお話をします。11月26日(金)~28日(日)の3日間、山梨県北杜市にある清里高原にて開催されました。北は北海道、南は沖縄、さらには韓国からは4名、中国で森のようちえんをはじめたとう方も参加していました。447名が集まりさすが全国フォーラムという大変な熱気と賑わいでした。

この全国フォーラムの特徴と言っても良いでしょう。親子(乳幼児)の参加者がおおく、かわいい声がどこからともなく聞こえています。森のようちえん実践者や学識経験者、幼稚園教諭、保育士など多くの方々の取り組みや、社会や親の価値観の変化といった追い風により、回を重ねるごと増えてきたフォーラムです。参加者数が示すとおり、森のようちえんに対する関心は年々高まってきています。詳細はここでは紹介できませんが、多くの参加者との交流をとおして、これまでの取り組みについて振り返り、現在の社会の流れや保育を取り巻く状況を認識し、今後の取り組みを考える場になりました。自然豊かな清里のキープ協会清泉寮を会場に、おいしい料理を楽しみつつ、楽しい交流と熱い議論が交わされた全国フォーラムでした。帰りには小雪舞う清里から、茜の富士山が見えました。

森のようちえんの様々なスタイル

Posted on 8/23/2010 at 10:01:32 AM

野村直子

今年度から、フリーランスで自然学校や保育園、青少年施設などで“森のようちえん”に関わるようになり、その中で様々なスタイルや取り組みによって、違った子ども達の様子を見る事が出来ました。

“森のようちえん”スタイルの保育園、めーぷる保育園(横浜市)
この園は、毎日のように園の近くにある緑道や公園でたっぷり遊びます。季節ごとの自然を子ども達は肌で感じ取って遊びます。
桑の実がなれば、木によじ登り、ゆらして、どうにかして実を採って食べ、ザリガニがいればザリガニ釣りに夢中になり、トンボが増えれば、トンボを追いかける…子ども達の興味はつきません。
子ども達は自然の中で、その子なりの小さなチャレンジをします。一人で登れないくらい急な土手を友だちに助けてもらいながら登ったり、初めは触ることもできなかったザリガニを掴んでみたり。一度出来るようになると、今度は自分が助ける立場になり、次のチャレンジへと移っていきます。
毎日行けるフィールドで、毎日すこしずつ小さなチャレンジをして、少しずついろんな事が出来るようになっていく…そんな姿が見られるのは、保育園としての“森のようちえん”の良さですね。



幼稚園が終わった後、2時間だけの“森のようちえん”、黒川青少年野外活動センター森のようちえん事業“のあそびくらぶ”(川崎市)
隔週水曜日14時~16時の2時間だけのこの活動。子ども達は、近隣の幼稚園・保育園に通い、“のあそびくらぶ”の日は幼稚園が終わると急いでセンターに集まって来ます。
センター内には小さな里山があり、その豊かなフィールドで、子ども達がしたい事を自分たちで考えながら遊びます。2時間しかないという制限は「いっぱいあそばなくちゃ!」という意識を生むのかもしれません。やりたい事全部やるぞといったような気迫さえ感じる事もあります。
常連の子ども達は、「今日はひみつ基地つくる!」などと遊びを決めて来る子もいます。初めて参加する子は、友だちの遊びを眺めたり、一緒に遊んでみたりするうちに、自分の好きな遊びを見つけます。回を重ねるうちに子ども達の遊びは、発展していき、前回の続きをして遊ぶ子、さらに違う遊びを探す子など、子ども達の創造力は広がります。
習い事のような形でのこの“森のようちえん”では、「ここだからできる、やってもいい」というダイナミックな活動が思いきりできる場となっています。


夏休みの幼児向け自然体験プログラム“川のようちえん”、おにし青少年野外活動センター(群馬県、藤岡市)
「森じゃなくてもいいのではないか?」ということで、群馬県の三波川というきれいな沢で、“川のようちえん”を行いました。この活動は、本格的な川のプログラムで、スタッフは川の活動の専門家。国内外での経験を元に、専門的な知識を持って、行っています。
子ども達は、普段あまり着る機会のないウェットスーツとライフジャケットを身につけて、大きな岩や滑りやすい石の多い川を歩いて行きます。時には、流されそうな流れの中を踏ん張って歩き、足がつかないところを泳いでいかなければならないような所も通り、子ども達にとっては、大きなチャレンジでした。
「茶色い石は滑るからね」という話をしっかりと理解し、自分で滑らないところを探しながら、転ばないように自分の力で歩き、初めは川に浮かんで流される事も恐る恐るだったのが、だんだん楽しめるようになり、滑り台のような岩の隙間を流れるチャレンジができるようになった子ども達は、1日が終わった後の顔つきが変わる程でした。
「4歳では難しいのではないか?」「この子には無理なのではないか?」と言うのは大人の解釈で、どんな子どもにもチャレンジをする場を与え、それを見守って、待ってあげることで、子ども達の可能性は広がる事を目の当たりにしたのがこの活動でした。
このようなインパクトのある体験活動で、子ども達の自信を引き出し、何でも自分でやっていけるという事を体験し、普段と違う子ども達の姿を引き出す場となります。それと同時に、大人の心配や優しさからの手助けが、そういった子ども達のチャレンジの妨げになる事も感じました。

日本には、こうした様々なスタイルの“森のようちえん”があり、それぞれの良さや志向の違いがあります。また、それに関わる大人の経験知や立ち位置でも違いが生まれます。
大人がどんな事を子ども達にチャレンジさせるのか、どうサポートするのか、リーダーになって遊びを広げて行くのか、ひたすら見守り・待つのか、その関わりの違いで活動が変わってきます。
どんなスタイルにも言える事は、自然の中での体験は、子ども達に様々な感覚、運動、刺激を与えます。それが、子ども達にどんな良い影響を与えるかは、“森のようちえん”に関わるみなさんは良くご存じだと思います。
 どんなスタイルであれ、たくさんの子ども達にたくさんの良い体験してもらいたいと心より願っています。

※写真は、各団体より借りたものです。くれぐれもコピー、転写しないようにお願いいたします。

森のようちえん ねっこぼっこ

Posted on 7/15/2010 at 6:18:39 PM

森のようちえん ねっこぼっこ  織田 敦子

我が子のために自然の中で過ごしたいと願い始めて10年。
本腰を入れて自主保育を始めて7年目になります。
ねっこぼっこの卒園児はようやく15名になりました。
送り出すひとりひとりの子どもたち、ここで過ごす1年1年の重みがあります。

『ねっこぼっこ』は、園児集めも運営もまだまだ課題だらけ・・・・

『森のようちえん ねっこぼっこ』の始まりは、かつて普通の幼稚園・保育園で働いたことがあり30代で母になった私が、「子どもをどんな環境で育てたいか?」と真剣に考えていた時、ふと思い起こされたのが幼い頃山で過ごした心地よい記憶でした。


我が母が育ててくれたように、私も我が子を「自然の中で育てたい」と思い息子のために自然の中で活動する育児サークルを立ち上げ、自然の中で仲間と共に育ち行く息子たちの姿を目にして、「このままここで育てたい」と願い森のようちえんを立ち上げました。
特別何の知識がなくても、母だからできたんだと思います。

ここを巣立っていった我が子たちは今年小学校5年生と2年生になりました。
小学校入学に関して個々の問題はありましたが、森のようちえんで育ったことが問題になることは少なかったように思います。
むしろ巣立っていった我が子たちは、「だって 森のようちえんだもん!」と何の根拠もない彼らの自信になっています。
送り出した子どもたちの輝く眼を見ていると、私も心の底から大丈夫だと思えるから不思議です。
子どもたちは仲間の人数が少ないからでしょうか、子ども同士だけでなく子どもといろんな大人の関係も深くなり、卒園後もみんな家族のような絆でつながっています。
卒園後の子どものたちの関わり成長が見えることも嬉しいことです。

森のようちえん活動は毎日かわいい子どもたちと楽しく過ごせることが至福のひと時。
しかし良いことばかりではなく、日々の保育と運営を管理することは、自分が日々暮らしていく中で家族のために心をこめて行いたい家事と子育てもあり、全てをこなし乗り越えていくことはかなりハードです。楽しくて大好きだから続けられるこの仕事であります。

続けていく中で、大変だったのは出産・流産。
育児サークルを立ち上げ後に妊娠と出産、森のようちえん2年目に流産と疾患と治療。
4年目に念願の出産を経験しましたが、体力・気力・思考力的に辛く、あまり丈夫ではない私の体にはかなり堪えました。
それでも細々と『ねっこぼっこ』が続いてきたのは、ねっこぼっこを支え、影日向になってくれた仲間たちみんなのおかげだと思っています。
今でも言葉では表せないほどの感謝の気持ちで一杯です。


また子育て真只中のお母さんたちの活動であるので、「持ちつ持たれつ」「お互い様」の関係・絆をつくっていくことが重要ですが、それを築くことは簡単なことではありません。
個々に本来力はあっても、忙しい子育て中なので今だけできないことが多々あります。
どうしても平等な力の配分にはなれないし、お願いすることに引け目を感じてしまうこと、引き受ける仕事の量の差があること、みんな違う価値観を持っていることに違和感を抱いてしまうこともあります。
その上子どもが風邪でもひいたら、母親自身もいつもいつでも体も心も元気ではいられなくなります。
私たちは、大事な我が子のために、いろんなお母さんたちと共に力をあわせて、助け支えあい、待ったり、待ってもらったりする関係を大切にしたいと思っています。
全国森のようちえんフォーラム(長野・愛知)の當眞千賀子先生の「コニュミティの力」の分科会で教えてくださった「大人は、枠が決まっていないことへ臨機応変に対応する事は難しく、森のようちえん活動は大人にとって成長できる絶好の場」という言葉を痛感しています。
そして、自主保育の醍醐味はここにあると私は感じています。


心豊かに過ごせるのも、「森のようちえん」のおかげ。
『ねっこぼっこ』に心を寄せてくださるみなさんに感謝して・・・・
これからもずっと「森のようちえん」と共にあり続けたいと夢みています。

ノッツ森のようちえん「のあそびえん」

Posted on 6/24/2010 at 3:18:44 PM

NPO法人国際自然大学校 東京校 小比類巻友紀子

2002年以来9年間、NPO法人国際自然大学校(通称ノッツ)に所属しています。たまたま初年度に配属されたのが、幼児を対象とした年間プログラム(「子ども体験教室キッズコース」という)。初めて担当した子ども達はすでに中学生となりました。その中には当校の年間プログラム(高学年向けプログラム「子ども体験教室パイオニアコース」)に、今だ参加してくれている子もいます。その成長が嬉しくて、いつか一緒にキャンプのスタッフとして活動できることを夢見て、この職についていると言っても過言ではありません。
この「たまたま」があったから出会った「森のようちえん」という考え方、その存在の偉大さ、関わる人々との巡り合わせ。感謝しています。

さて、このたびはこの機会を活かし、当校の幼児向けプログラムをご紹介させていただきます。
当校では、2006年以来「ノッツ森のようちえん「のあそびえん」」という形で、幼児向けプログラムを展開しています。もちろんそれ以前から幼児を対象としたプログラムは実施していました。2006年以降は、それまで以上に幼児に対する自然体験活動の重要性、大切さ、効果を打ち出し、多くのプログラムを企画実施しています。また、子どものみならず保護者の方も一緒に活動できるものを実践してきています。

(1)子ども体験教室キッズコース
当校の主催プログラムの柱である「子ども体験教室」。年間を通して同じ班のお友だちと同じスタッフと共に、毎回違うテーマで全8~10回の活動をしています。主たる活動場所は都市公園や都心を流れる河川や河川敷、都内近郊の海やキャンプ場です。対象年齢によって異なるコースが4つ。そのうち年中、年長のお子さんを対象としているのがキッズコースです。3つのくらぶがあり、それぞれに子ども達が属しています。2010年度は134名の子ども達が所属し、これまでにない賑やかさ、且つ、大規模運営をしています。
5月はあどけなさ満載、まるでリュックが歩いているかのような様子の子ども達が、2月のウォーキングプログラムの時にはすっかり逞しくなり、お互いに励ましあって歩ける関係が築き上げられています。

(2)のあそびくらぶ
毎週水曜日の午後2時間だけ開催している4歳から6歳の子ども達を対象としたプログラムです。活動場所は都心郊外の住宅街。特にテーマはなく、集った子ども達がやりたい遊びを自ら展開し、遊びの幅を広げ、子ども達の遊びの発想を引き出していくことをねらいとしています。自由度が高い分、子ども達の動きも活発で、怪我や喧嘩も起きやすい状況です。「自由に伴う責任」というものも、遊びを通して伝えていきたい思いの一つ。子ども達の発想力を伸ばしつつ、社会性も身につけていってほしい、そんな願いを持ちながら、子ども達との関わりを考えている昨今です。

(3)週末キャンプ・シーズンキャンプ(幼児向け)
田植えや稲刈り、果物狩りなどの収穫体験を中心とした週末キャンプ(日帰りから1泊2日)、春夏冬の長期休みを利用した、各シーズン特有の自然状況を生かしたシーズンキャンプ(日帰りから2泊3日)があります。夏は川遊び、アウトドアクッキング、テントでお泊まりや虫取り、森遊びなどを展開。冬春は雪遊びやスキーなどを実施しています。遊び疲れて夜はごはんを食べながらウトウト。寂しくなって泣いてしまう子も時にはいますが、それでもそれらの体験が子ども達にとって有意義なものになると信じ、なってくれるよう関わりながらやっています。

当校の性質上、毎日子ども達と関わっているわけではありません。しかし、常に毎日これまで出会った子ども達を思い、これから出会う子ども達を想像しながらキャンプを考えています。
本当はもっともっとお伝えしたいことがあるのですが、如何せん文字数がオーバーしてしまいました。次の機会に、関わってきた子ども達がどんな風に成長していっているのか、お伝えできることを願ってファイルを閉じることにします。

森のようちえん全国交流フォーラム裏話

Posted on 5/19/2010 at 10:25:03 AM

森のたんけんたい  小林直美

愛知で自主保育「森のたんけんたい」を立ち上げて14年目のKobaです。わたしが「森のようちえん」つながりの人に自慢げに話すことが2つある。

ひとつは、センス・オブ・ワンダーの著者 レイチェル・カーソンが生涯を閉じたちょうどその日にわたしが生まれたこと。初めてそれを知ったときは、(わたしって・・・。もしかしてレイチェルの生まれ変わり!?)なんて1人で妄想を膨らませて、喜んでしまったもんね。
もうひとつは森のようちえん全国交流フォーラムに1回目から欠かさず参加していること。

1回目のフォーラムは宮城県くりこま高原。「森の幼稚園」著者、今泉みね子さんといっしょに温泉につかって裸のつきあい(?)をさせていただき、同じ大根鍋をつつき、報告書では今泉さんに「参加者の中でもとくに印象深かったのは」と書いてもらい、(これ、わたしのことだ!)とひとりにんまり。

2回目は北海道の登別。地元の手料理はおいしいし(カレーの中にセロリが入っているのに驚いた!)、露天風呂めぐりもした。エクスカーションで訪れたブナの森では、ミズナラの巨木の前に立った人間が小人のように見えた!ねおすの高木さんの奥さんの手料理がこれまたおいしくて、北海道が大好きになった。

ここまで読まれた方は、森のようちえん全国交流フォーラムって毎回、おいしいものを食べて温泉につかって、森の中をさんぽして遊んでばかりと思われるかもしれないが、ほんとによく食べ、よく遊び、少人数でのんびりすごしたフォーラムだった。

3回目の東京。ここでは遊ぶ暇はなかったが、みっちり森のようちえんについて学び、少しお手伝いもして、ネットワークの先輩方と親しくさせていただいた。「再来年は愛知でどう?」と声をかけてもらい、大きな決断をした年でもあった。

4回目は長野の飯綱高原。長野で森のようちえん活動を行っている人たちが実行委員となって、焚き火カフェ、バザーも盛大に行われ、おまつりのようなにぎやかさと長野の森のようちえん関係者のパワーを感じたフォーラムだった。幻想的な秋の飯綱高原の景色にはうっとりした。

5回目はわたしの住む愛知で。2年前「愛知でやります」と言ってしまったため、実行委員長としてがんばった。フォーラムの準備のために開いた会議はなんと16回!実行委員は自主保育をしている子連れの主婦が多く、彼女達は家庭をかえりみず、いえいえ、旦那や子どもたちの多大なる協力を得て、本当にたくさんの方々の力をかりて開くことができたフォーラムだった。
懇親会の熱気はすごいものだった。あっちでもこっちでも頬を紅潮させてみんなが熱く語っていたのはお酒のせいだけではないらしい。名古屋名物手羽先、天むす、小倉トースト、参加者が差し入れてくれた全国のご当地土産も彩を添えていた。

閉会式ではキープの川嶋さんやトエックの伊勢さんにもギターやウクレレの伴奏をなかば強引にお願いして、みんなでいっしょに歌を歌った。「手と手と手と手と・・・♪ 仲間がいっぱい♪」「またね またね さようなら あくしゅでばいばいばい♪」会場全体があたたかい空気につつまれ、参加者の気持ちがひとつになったのを感じてとても幸せな気分になった。あのときのメロディーとみんなの笑顔が今も心に焼き付いている。

余談だが、愛知のフォーラムのときは裏方に徹しようと思い、分科会に参加しなかったので、フォーラム後、(わたしも講師の話が聞きたかったなぁ)というもやもや感が少したまっていた。フォーラムの助成金の仕事がひと段落してから、その思いが一気に解禁!四国のトエックフリースクール見学、カウンセリングワークショップ、長野での森のようちえん指導者養成講座への参加。鎌倉のなかよし会見学。ワンテンポ遅れて、自分のための森のようちえんフォーラムがささやかに開かれたのだった。

毎回、森のようちえんフォーラムですてきな出会いや発見があり、なにかひとつ大事な宝物をみつけてほっこりした気持ちで地元に帰る。今年もまたそれを楽しみに山梨でのフォーラムを指折り数えて待っているKobaなのでした。